22日は、萱野志朗実行委員による、萱野茂 二風谷アイヌ資料館等の施設と二風谷伝承の地を巡るツアーを行いました。
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萱野さんによる二風谷アイヌ資料館の解説は、入り口に掲示してある萱野家の家系図から始まりました。それにより、萱野さんの先祖は貝沢家につながることが説明されました。口承により10代前ぐらい前まで伝わっているそうですが、掲示には5世代ほど前に遡る形で掲示されていました。
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何よりも始めに家系について話すことから始める、というのは、マオリ民族の人々にとっても自分のことを話す上でとても大切です。そのためマオリゲストのお二人はとても興味深々に萱野さんの説明を聞いていました。
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次に、この資料館が今から10年以上前の2002年に国の重要有形民俗文化財に指定されていることが話されました。この資料館には萱野茂さんが私費を投じて買い戻し・買い集めを行ったアイヌの民具等が4000点収蔵されていますが、そのうち1121点が文化財指定を受けているそうです。
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非常に豊かな所蔵資料を誇るこの資料館で、私たちは二風谷最古の着物を見ることができました。なんと140年以上も前の二風谷のアイヌ衣装をマオリゲストのお二人に見ていただくことができました。続いて資料館に展示してある様々なアイヌ民具を萱野館長の説明で丁寧に学びました。
二風谷の文様が入ったマタンプシ(はちまき)
アイヌの重要な保存食 萱野茂が実際に使った彫刻道具
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資料館の二階は、世界中の先住民族の民具などが展示されていました。萱野茂さんが買い集めたものや、世界のあらゆる先住民から萱野さんへ贈られた品などがところ狭しと並んでいました。二階には、萱野茂さんの書斎を再現したスペースもあり、マオリゲストのお二人はとても喜んで見学されていました。
資料館外のチセの中にて
引き続き、この日は二風谷の伝承の地ツアーを萱野さんの解説で行いました。
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